解説


 神奈川県内で記録されている鳥と、主にその生息状況について解説しています。
解説文は、日本野鳥の会神奈川支部編 神奈川の鳥の文章を基にしています。




2016年1月21日木曜日

オジロビタキ Ficedula parva




 稀な冬鳥として渡来する。旭区、港南区、青葉区、綾瀬市、小田原市、金沢区、保土ヶ谷区、戸塚区、瀬谷区、藤沢市で記録がある。
 平地から山地にある落葉広葉樹林の明るい林を好む。

エゾムシクイ Phylloscopus tenellipes



 本県では夏鳥として渡来し、丹沢、箱根などの高地の広葉樹林で繁殖する。観察記録の殆どは低地での春秋の渡りの記録で、丘陵地、都市公園などで観察されている。
 主に樹上で木の葉についた昆虫などを採食する。囀りはヒーツーキー、ヒーツーキーと高い声。
 広葉樹林の減少傾向が要因となり、繁殖期・準絶滅危惧種に区分されている。

クロツグミ Turdus cardis


本県では夏鳥として渡来し、秋の渡りも含めれば10月まで確認されている。4月から5月の春の渡りの時期は標高500m未満の都市公園でも観察されているが、多くは県西部の自然林や人工林で見られる。見晴らしの良い樹冠の先に留まりキョロンキョロンキョコキョコ・・・・・など変化に富んだ節回しで囀る。地上で落ち葉を返しながら小動物を探す大型ツグミ類共通の行動がよく見られる。
 2000年代に入り数が減少しているとして繁殖期・絶滅危惧Ⅱ類に区分されている。

アカハラ Turdus chrysolaus



 本県では、平野部で冬鳥として見られ、自然林、人工林、都市公園など広い範囲で確認されている。繁殖期は県西部の山地で少数が確認されている。しかし、囀りについては平野部でも4月から5月にかけて確認されていて、キョロンキョロンチリリまたはキョロロンキョロロンキョロロンなど澄んだよく通る声が特徴。
 比較的明るい林を好み、開けた場所にはあまり出てこない。主に地上で落ち葉を返したり地面を突いて昆虫やミミズなどを採食するが、木の実も好んで食べる。
 森林環境の衰退により生息地は減少している。

ヤツガシラ Upupa epops








  主に旅鳥として渡来する。本州の一部で繁殖例がある。本県では過去、藤沢市鵠沼、旭区、相模原市、茅ケ崎市、栄区、大磯町、松田町で記録がある。秋から冬に観察されることが多く、越冬例もある。芝生を嘴で突いてミミズなどを探して食べる。

トラフズク Asio otus







 北日本で繁殖し、関東以西では冬鳥として河川や都市公園などに渡来する。本県では11月上旬から4月中旬まで見られるが、局地的でありその数も減り続けている。渡来しても塒が定まらないことや確認ができなくなる年もある。減少の要因としては採食場所としてのヨシ原の減少が大きい。また一部では撮影目的の人間の塒への侵入による攪乱も生息環境の悪化につながると心配されている。
 多摩川近くの塒で採取されたペリットからはハタネズミ、ハツカネズミ、ドブネズミの骨が検出されている。

ハイイロヒレアシシギ Phalaropus fulicarius


本県では、春と秋に記録されているが、観察例は少ない。相模湾船上観察会や城ケ島海鳥観察グループの観察によると海上では、例年定期的に渡来しているようである。陸地での記録は少なく、過去に沿岸部の金沢区長浜池、三浦市毘沙門、横須賀市佐島沖、相模川河口などで記録されている。2001年以降は、陸地での記録はなく、相模湾船上探鳥会や城ケ島の海上での記録だけである。


2008/05/17 藤沢市 引治川
2011/05/18 相模原貯水池

コチョウゲンボウ Falco columbarius






 ユーラシアと北米の一部で繁殖し、冬は南に渡る。冬鳥として全国に渡来し、農耕地や干潟などの開けた環境に現れる。本県では、冬鳥として渡来するが、観察機会は稀。多摩川河口での記録は比較的多い。オスの記録は非常に少ない。捕食例はセキレイ類が記録されているが、観察記録が少なく、生体記録も蓄積されていない。

2016年1月18日月曜日

ゴジュウカラ Sitta europaea

留鳥として山地の落葉広葉樹林に生息し、県西部の山地で観察されるが、多くはない。繁殖は箱根や丹沢の山地で確認されているが、報告は少ない。冬季は東部の平地でも観察され、横浜市や鎌倉市でも観察されている。
 木の幹に縦に留まったり逆さになって歩きまわったり、太い横枝の下側を歩いたりといった行動は本種独特のものである。昆虫やクモ類、草木の種子を採食する。また、木の実などを樹皮の浮間に挟み込む貯食と思われる行動も報告されている。
 繁殖期にオスはゆっくりとしたテンポでピイピイピイ、ポフィポフィポフィ、速いテンポでピピピピと囀る。その他チーという細い声も出す。
 生息地が限られているうえ、近年は特に落葉広葉樹林が減少し、繁殖期における生息数が限られているとして、繁殖期・準絶滅危惧種に区分された。

2016年1月12日火曜日

シジュウカラ Parus major


 本県では留鳥として平地から山地の林に生息し、ほぼ全域で普通に観察される。繁殖が終わると小群で生活するものが多い。そして、冬季にはヤマガラやコガラ、エナガ、メジロなどと群れを作る。
 繁殖は全域で確認されており、樹洞で繁殖するが、巣箱も利用する。
 樹上や地上で昆虫やクモ類、草木の実や種子などを食べる。
 繁殖期にはオスは枝先に留まりツピッツピッツピッ、ツツピーツツピーと囀る。その他ツピッ、ジュクジュクなどと鳴く。