2013年11月13日水曜日

マガモ Anas platyrhynchos

 北海道と本州中部の湖沼や河川で繁殖するが、多くは冬鳥として渡来する。本県では冬鳥で、各地の池や川で普通に見られ、数も多いが、芦ノ湖、宮ヶ瀬湖などの大きな湖に集中する傾向がある。稀に海に出る。県全体ではこの10年間やや減少傾向にある。
 繁殖期にもペアが見られているが、繁殖は確認されていない。水草や陸上の草を食べる他、水面を漉し取るような採餌もする。イセウキヤガラの塊根、ヨシの穂を食べた観察がある。オスがキュッと鳴いて首を上に伸ばし、嘴を胸にひきつけるディスプレイや、ペアが向き合って頭を上下する行動が交尾の前に観察されている。鳴き声はグエーグエッグエッなどである。
 飼育されているアヒルやアイガモが野生化し、野外で繁殖していることがあるので、模様がぼけたり、体が太っていたり、大型の個体は真の野生かどうか疑う必要がある。繁殖期の観察例には、そうした個体が混ざっている可能性がある。