解説


 神奈川県内で記録されている鳥と、主にその生息状況について解説しています。
解説文は、日本野鳥の会神奈川支部編 神奈川の鳥の文章を基にしています。




2013年10月21日月曜日

オシドリ Aix galericulata

 山地の渓流や湖沿いに繁殖するが、本県では、主に冬鳥として丹沢湖、宮ヶ瀬湖などの周囲を森に囲まれた大きな湖に渡来する。岸辺に広葉樹がかぶさるような環境があれば小さい池に来ることもある。開けた川で見られるのは秋の渡りの時期のことが多く、海水域に出ることは殆ど無い。
 芦ノ湖では以前多く見られたが、1997年以降記録が無い。一方、相模原貯水池では2002年から多数(200羽以上)記録される年がある。雌雄が同数ではなく、オスがメスの1.5倍程度見られる。
 クエッとかクィーと鳴く。草の実やドングリを好んで食べるが、セミを食べた観察例もある。湖岸の木の下の岩や木の枝にとまって休むことが多い。1991年には室伏友三氏によって芦ノ湖で繁殖が確認された(1991.10.06付朝日新聞湘南版)。また、1997年7月に相模川でも繁殖が記録され、同所で2004年7月に雛10羽、2003年、2005年にも幼鳥が観察されている。
 神奈川県では、繁殖期に営巣場所となる樹洞を持つ大木の減少などから、繁殖環境の悪化が懸念されるため希少種に、非繁殖期は越冬環境である、湖岸に樹木が覆いかぶさるような水域がダム湖などでは安定しないため、減少種に区分された。