2013年9月23日月曜日

コサメビタキ Muscicapa dauurica

 
 本県では夏鳥として渡来し、4月頃から観察されるが、主として9月10月の秋の渡りの時期の丘陵地や都市公園の林で観察される例が多い。生育環境は、山地や丘陵地の明るい林を好む。繁殖は、1989.07/01津久井町長竹で給餌を、1995.07/29清川村堂平で幼鳥を確認している。

 シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、コゲラ、メジロの群れや、センダイムシクイ、エゾビタキ、キビタキ、スズメと一緒の行動が確認されている。異種間の争いではハクセキレイに追われたり、シジュウカラを林内で急旋回で追ったり、エゾビタキと争った例がある。
 採食ではトンボなどの昆虫をフライキャッチしたり、カラスザンショウやミズキの実を食べ、葉裏をのぞきこむような行動も観察されている。囀りはメジロのぐぜりのような キュイ チチーキキキクイクイと複雑な小さな声で数分鳴いたのが確認されている。
 神奈川県では、森林伐採・ゴルフ場建設や宅地開発により繁殖に適した林の減少を要因として、繁殖期・絶滅危惧Ⅰ類に区分された。

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