2013年9月12日木曜日

センダイムシクイ Phylloscopus coronatus

 本県では夏鳥として渡来し、主として4月から5月に見られ、引き続き10月頃の秋の渡りまで確認されている。生息環境は丘陵地の落葉広葉樹林を好み、山地や丘陵地・市街地の都市公園でもしばしば見られる。
 ムシクイ類の中では観察例が一番多く、繁殖は逗子市二子山、同森戸川、山北町ユーシンで確認されている。
 異種の争いではシジュウカラやメジロに威嚇された例が見られた。また、コガラ・ヤマガラ・シジュウカラ・エナガ・コゲラ・メジロ・アオジ・クロジ・サンコウチョウ・ヒヨドリ・スズメ等とともに移動するのが観られた。
 採食は、ホバリングをして虫を探し、フライキャッチしたり、採った虫を振り回して食べた例、ケヤキの虫やアオバハゴロモやカラスザンショウの果実を食べた記録もある。
 囀りはチヨチヨビー、チヨチヨグイー、地鳴きとしてフィッ、フィッ、フィフィフィフィフィという声が記録されている。
 神奈川県では、森林伐採や林道建設、宅地造成による生息環境の減少を要因として、繁殖期・準絶滅危惧種に区分された。

*日本鳥学会 2012年9月15日発行 日本鳥類目録 改訂第7版に従い、ムシクイ科と表記しました。




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