2013年8月25日日曜日

セッカ Cisticola juncidis 


 本県では留鳥または夏鳥として生息し、特に4月から9月頃までよく観察される。生息環境は平地や川原のヨシ原・ススキ原、水田の草地で見られ、イヌビエ、セイタカアワダチソウ、ガマ、ギシギシや電線に留まっているのが観察されている。草地では普通に繁殖するが、川崎区浮島、茅ケ崎市西久保、茅ケ崎市芹沢、平塚市相模川から報告されている。

 巣の形状は外側を稲で囲い、内側にタンポポの綿毛が敷かれているのが確認されている。2本のヨシに脚を180度開いて留まり、尾羽をパタパタと広げる動作も見られた。異種の争いでは、スズメ、ツバメに追われ、モズ、ベニスズメを警戒しているのが確認されている。
 囀りはヒッヒッヒッヒッと鳴きながら上昇し、チャチャッ、チャチャッ、チャチャッと鳴きながら降下する。
 神奈川県では河川改修や流路の安定化による草地の減少、宅地開発による農耕地や草地の減少が要因で、繁殖期、非繁殖期ともに減少種に区分されている。


 *日本鳥学会 2012年9月15日発行 日本鳥類目録 改訂第7版に従い、セッカ科と表記しました。



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